年金受給額シミュレーター 2026年版

年収・加入期間を入力するだけで老齢基礎年金+厚生年金の受給見込み額を即計算。繰り上げ・繰り下げ受給の損益分岐点・ねんきんネットの活用方法も徹底解説。

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公的年金の仕組みと受給額の計算方法(2026年版)

日本の年金制度:2階建て構造

日本の公的年金は「2階建て構造」になっています。1階部分の「国民年金(老齢基礎年金)」はすべての国民が加入し、2階部分の「厚生年金(老齢厚生年金)」は会社員・公務員が上乗せで加入します。自営業・フリーランスは1階部分のみとなるため、老後の年金受給額は会社員より大幅に少なくなります。

老齢基礎年金(国民年金)の受給額

2026年度の老齢基礎年金の満額は月額約68,000円(年額約816,000円)です。ただしこれは40年間(480ヶ月)全期間保険料を納めた場合の満額です。未納期間がある場合は比例して減額されます。

老齢基礎年金の計算式(2026年度): 年額 = 816,000円 × 保険料納付月数 ÷ 480ヶ月 例:35年間(420ヶ月)納付した場合 年額 = 816,000円 × 420 ÷ 480 = 714,000円(月額約59,500円)

老齢厚生年金(報酬比例部分)の計算方法

老齢厚生年金は現役時代の平均報酬(月収)と加入期間によって決まります。計算式は複雑ですが、おおまかには「平均月収×加入月数×0.005481(乗率)」で概算できます。

厚生年金(報酬比例部分)の概算: 年額 ≈ 平均報酬月額 × 加入月数 × 0.005481(2003年4月以降分) 例:平均月収35万円・加入期間40年(480ヶ月)の場合 年額 ≈ 350,000円 × 480ヶ月 × 0.005481 ≈ 921,000円(月額約76,750円) 基礎年金と合わせると:816,000円 + 921,000円 ≒ 約145万円/年(月約12万円)

繰り上げ・繰り下げ受給の損益分岐点

公的年金は原則65歳から受給開始ですが、60〜64歳での「繰り上げ受給」(減額)や66〜75歳での「繰り下げ受給」(増額)が選択できます。

受給開始年齢増減率65歳受給との損益分岐点
60歳(最早)▲24%減額約80歳頃(繰り上げのほうが損)
62歳▲14.4%減額約81歳頃
65歳(標準)増減なし基準
70歳+42%増額約82歳頃(繰り下げのほうが得)
75歳(最遅)+84%増額約86歳頃

年金の「ねんきんネット」でのモデル確認

日本年金機構が提供する「ねんきんネット」(マイナポータル経由でログイン可能)では、自分の年金加入記録・現在の年金見込み額を確認できます。「ねんきん定期便」(毎年誕生月に届くハガキ)でも年金見込み額を確認できます。50歳以上の方は現在の加入状況が続くと仮定した場合の65歳以降の年金受給見込み額が記載されています。

2026年度の年金改正ポイント

2024〜2026年にかけての年金制度の主な動向として、少子高齢化を背景とした「マクロ経済スライド」による年金額の実質的な抑制が続いています。一方で2022年から老齢年金の受給開始年齢の上限が70歳から75歳に引き上げられ、繰り下げ受給の選択肢が広がりました。また2024年10月から、短時間労働者の厚生年金加入要件が「従業員51人以上の企業」に引き下げられ、より多くのパート・アルバイト労働者が厚生年金に加入できるようになっています。

💡 老後の年金を増やすコツ:①厚生年金に長く加入する(会社員・フリーランス転向に注意)②繰り下げ受給を検討する(健康状態・資産状況による)③iDeCo・小規模企業共済で年金を補完する④国民年金の任意加入で受給額を増やす(60〜65歳)⑤ねんきんネットで毎年加入記録を確認する

年金の受給シミュレーションと考え方

受給開始年齢による年金額の違い

受給開始年金額の増減
60歳(繰上げ)最大24%減額(一生減額のまま)
65歳(通常)基準額(100%)
70歳(繰下げ)+42%増額
75歳(繰下げ)+84%増額
【繰下げ受給のシミュレーション】 ・65歳から月15万円受給できる人の場合  70歳まで繰下げ → 月約21.3万円(+42%)  75歳まで繰下げ → 月約27.6万円(+84%) → 長生きするほど繰下げが有利になりやすい  ただし繰下げ期間は年金ゼロなので  その間の生活費を確保できる人向け ※実際の額は加入歴により異なります

成功・失敗パターン

うまくいきやすいつまずきやすい
ねんきんネットで早めに見込み額を把握年金額を知らず、老後資金計画が立てられない
年金で不足する分をNISA/iDeCoで準備年金だけに頼り、不足に直前で気づく
健康・就労状況に応じ受給開始を検討よく考えず受給開始し、後で後悔
未納期間を追納・任意加入で埋める未納を放置し、受給額が減る
⚠️ 「正解は人それぞれ」:年金の受給開始を何歳にするかに唯一の正解はありません。健康状態・寿命・他の収入・働き続けるかどうかによって、繰上げ・通常・繰下げのどれが有利かは人それぞれです。長生きすれば繰下げが有利ですが、こればかりは誰にも分かりません。大切なのは、自分の状況と希望に合った選択をすることです。判断に迷う場合は年金事務所やFPに相談しましょう。

❓ よくある質問

老齢基礎年金(国民年金)の満額はいくらですか?
2026年度の老齢基礎年金の満額は年額約816,000円(月額約68,000円)です。これは40年間(480ヶ月)全期間保険料を納めた場合の金額です。保険料の未納・免除期間がある場合は比例して減額されます。毎年度わずかに改定があるため、最新の受給額は日本年金機構の公式サイトで確認してください。
繰り下げ受給は本当に得ですか?
繰り下げ受給(66〜75歳からの受給開始)は1ヶ月繰り下げるごとに0.7%増額されます(最大75歳で84%増)。損益分岐点は一般的に70歳受給開始で約82歳頃、75歳受給開始で約86歳頃です。平均寿命(男性約81歳・女性約87歳)を考えると、女性や長生きの家系の方は繰り下げが有利な傾向があります。ただし健康状態・手持ち資産・税負担なども考慮して総合的に判断することが重要です。
会社員と自営業者(フリーランス)で年金額はどれくらい違いますか?
大きく異なります。会社員(厚生年金加入・40年・平均年収500万円)の場合、老齢基礎年金+厚生年金で月約16〜17万円程度が受給できます。一方、自営業・フリーランス(国民年金のみ40年)の場合は月約68,000円のみです。差額は月約10万円以上にもなり、年間120万円・30年間で3,600万円の差になります。フリーランスはiDeCo・小規模企業共済で差を補完することが重要です。
年金はいつから受け取れますか?最低加入期間は?
2017年の法改正により、老齢年金の受給資格期間が25年から10年(120ヶ月)に短縮されました。10年以上の加入期間があれば65歳から老齢基礎年金を受け取れます。ただし加入期間が短いほど受給額は少なくなります。厚生年金も1ヶ月でも加入すれば老齢厚生年金が受け取れます(ただし支給開始は老齢基礎年金と同じ条件)。
年金はもらいながら働いてもよいですか?
はい、働きながら年金を受け取ることができます。ただし60〜64歳の場合、給与と年金の合計が一定額を超えると「在職老齢年金」の仕組みで年金が一部減額されます。2023年4月から60〜64歳の在職老齢年金の減額基準が引き上げられ(月50万円超で減額)、働きやすくなりました。65歳以降は「在職老齢年金」の基準が月50万円超(給与+年金の合計)となっており、多くの人は満額受給できます。
年金保険料を払えない場合はどうすればよいですか?
国民年金保険料を払えない場合は「保険料免除・猶予制度」を活用できます。①全額免除・一部免除(所得が低い場合)②若年者猶予(30歳未満・所得が低い場合)③学生納付特例(学生で所得が低い場合)などの制度があります。免除・猶予期間は将来の老齢基礎年金受給額が減りますが、10年以内であれば「追納」することで受給額を元に戻すことができます。保険料未納のまま放置すると年金受給額が減るだけでなく、受給資格を失う可能性もあります。
「ねんきん定期便」の見方を教えてください
「ねんきん定期便」は毎年誕生月に日本年金機構から郵送されます。記載されている主な情報は①これまでの保険料納付記録②年金加入期間③50歳未満:これまでの加入実績に基づく年金見込み額④50歳以上:現状が65歳まで継続した場合の年金見込み額——です。35歳・45歳・59歳の節目には封書(詳細版)が届きます。ねんきんネット(マイナポータル経由)でも随時確認できます。
配偶者(専業主婦・夫)の年金はどうなりますか?
会社員の配偶者で年収130万円未満の専業主婦・夫(国民年金第3号被保険者)は、自分で国民年金保険料を払わなくても国民年金に加入できます(配偶者の厚生年金保険料の中に含まれているため)。受け取れる年金は老齢基礎年金のみ(満額約816,000円/年)です。共働き・パートで年収130万円以上になると第3号の資格を失い、自分で保険料を払う必要があります。
年金に税金はかかりますか?
公的年金等は「雑所得」として所得税・住民税の課税対象です。ただし「公的年金等控除」という控除があるため、年金収入のみの65歳以上の方は年金収入158万円以下では所得税がかかりません(住民税の非課税基準は自治体によって異なります)。年金収入が多い場合や他に収入がある場合は確定申告が必要です。また年金から介護保険料・健康保険料(後期高齢者医療)が天引きされます。
年金は将来もらえなくなりますか?
公的年金が「もらえなくなる」可能性は非常に低いですが、少子高齢化の影響で受給額が今より少なくなる可能性はあります。「マクロ経済スライド」という仕組みで、現役人口の減少・平均余命の伸びに合わせて年金額が自動的に調整されます。2026年時点の試算では、現行制度を維持した場合でも少子化が進んだ場合、将来の年金給付水準は現在より10〜20%程度低くなる可能性があります。そのためiDeCo・新NISA・小規模企業共済などの私的年金・資産形成での補完が重要です。

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